top page extra library
 
 

essayeventweekly chu's dayONEBODY

≪小坂忠デビュー50周年≫

発行元 onebody on 2016年5月19日, 木曜日

kosakachu50th_logo_m.jpg

2016年の今年、小坂忠はデビュー50周年を迎えます。
盛りだくさんの企画をこちらのページに掲載していきます。
随時更新しますので、マメにチェック!

:

≪小坂忠 コメント≫
今年は50年を記念した様々なイベントが進行中だ。僕の音楽人生がそうであったように記念イベントもセキュラー音楽の仲間が、クリスチャン音楽の仲間がサポートしてくれる。ブログをチェックしてどこかに足を運んでくれたら感謝だ。

:

≪小坂忠 プロフィール≫
[expand id=20160905_2 hide=1]
1948年7月8日東京生まれ。1966年にロックグループ、「ザ・フローラル」のヴォーカリストとしてデビュー。細野晴臣、その後、松本隆らと組んだ「エイプリル・フール」での活動を経て、1971年に初のソロ・アルバム「ありがとう」を発表。以降、フォージョーハーフとの「もっともっと」(1972年)や、ティン・パン・アレイとレコーディングを行った「ほうろう」(1975年)など、日本ロックの創世記から数々の名作を世に輩出すると共に日本のR&B、ゴスペル、ポップスの礎を築き、今なお多くのミュージシャンから厚いリスペクトを受けているレジェンド的な存在である。
    ※ 詳細は小坂忠プロフィールページへ
[/expand]

:

crcp-40477_m.jpg

【デビュー50周年記念アルバム『Chu Kosaka Covers』の収録曲を公開!】
日本のロック&ポップスの礎を作ってきたレジェンド・小坂忠が、
9月5日(水)にデビュー50周年作品としてリリースする初の洋楽カヴァーアルバム「Chu Kosaka Covers」
[expand id=20160905_1 hide=1]

・2016年9月5日リリース(日本クラウン)
・CRCP-40477
・¥3,000+税 特典付予約注文受付中
プロデューサー/小原礼
プロダクション プロデューサー/高 叡華(TORA MUSIC)

・収録曲
01 Knock On Wood
02 You’ve Really Got A Hold On Me
03 Your Cheatin’ Heart
04 (Sittin’ On) The Dock Of The Bay
05 Amazing Grace
06 You Send Me
07 Unforgettable
08 From Me To You
09 You Keep Me Hanging On
10 You Are So Beautiful

・参加ミュージシャン
鈴木茂(G)
小原礼(B)
佐橋佳幸(G)
Dr.kyOn (Key)
屋敷豪太(Dr.)
Asiah(Vo,Cho)
小林香織(Sax,Fl)
[/expand]

:

【『Chu Kosaka Covers』リリース記念 長門芳郎×小坂忠トークショー】
  日時:8月28日(日) 16:30
  場所:渋谷タワーレコード特設ステージ
    ※ 詳細はイベントページへ

:

20160905_1.jpg

【小坂忠 50周年記念公演】
  『小坂忠 Debut 50th Anniversary ~Let the GOOD TIME’s ROLL~』
  日時:9月5日(月)
  場所:渋谷区文化総合センター大和田さくらホール
    ※ 詳細はイベントページへ

:

【「70’sバイブレーション」にて、小坂忠50周年アニバーサリープロジェクトとのコラボレーション企画】
https://www.facebook.com/70svibration/
この「70’sバイブレーション」Facebookオフィシャルページ内にて、小坂忠50周年アニバーサリープロジェクトとのコラボレーション企画として、スペシャルコンテンツを展開致します!

50年の音楽活動、各年代のトピックを貴重な写真と小坂忠本人へのインタビューで振り返る「Early Years 1966-1976」や9月5日(月)東京・渋谷区文化総合センター大和田 さくらホールで行なわれる小坂忠50周年記念公演ライブ「小坂忠 Debut 50th Anniversary ~Let the GOOD TIME’s ROLL~」、また本日、発表された9月5日リリース予定の50周年記念初の洋楽カバーアルバム「Chu Kosaka Covers」の情報などをお届け致します。どうぞ、お楽しみに。

:

【5/18(水)Billboard-JAPAN ビルボードライブ東京 コメント】
[expand id=20160518_1 hide=1]

billboard-j160518_2.jpg

≪コメント1:≫
ライブは立ち上がりこそ緊張感が走りましたが…
豪太さんの忘れ物に笑わされて…??
小坂忠さんの歌心の素晴らしいこと。
あったかくて、嬉しい事はうれしさいっぱいに、
悲しい事はビブラートして、言葉に感情のバイブスが 乗ってちょうどいいところに
飛んでくる、その様は大きな球体にでも包まれている みたいでありました。
曲順と構成、小坂忠さんの想いなどギュッと詰まって いてダラダラしない(笑)
お休みのない進行もキモチが良かったです。
ライブの間中ずっと演奏家の出す音は1音ずつ自由に 跳ね回っていて、
死んだ音など1音すらなかったのです。
特に、鈴木茂さんの、1拍目からズギューんと伸びの あるギターの弾きあげっプリにはヤラレました。
リズムが段違いです??しかもどこにもリキみがない ??
リズムギターとかサイイドギターというポジションが
あった頃の、本当に素晴らしいギター弾きの人なんだ と…鈴木茂さんにもう一度思い出させてもらいました。

9月5日の小坂忠50周年アニバーサリがとても楽しみになりました。

billboard-j160518_1.jpg


≪コメント2:≫

忠さんのパワーに終始圧倒され、引き込まれました。

FMCOCOLOでいつも色んな趣味の話題を、わかりやすく、おもしろく、そして深くお話し頂いている忠さんとはまた違った顔(いや、そちらが本来の顔)を拝見し、改めてたくさんの才能をお持ちでいらっしゃる方なのだなぁと感動致しました。
何度も鳥肌が立ちました。(関西では、”さぶいぼ”と言います…笑)
スーパーバンドの演奏はもちろん、コーラスの方々も素晴らしく、
また個人的にはさかいゆうさんと忠さんのセッションに胸を射抜かれました。
こういう表現が正しいかはわかりませんが、
忠さんの歌声と全身から溢れ出すパッションが、さかいゆうさんのそれと、
時に「VS」であり、時に「WITH」である絶妙なバランスに、
非常に感銘を受けました。

billboard-j160518_3.jpg

で、終演後少し忠さんにご挨拶させて頂いた時には、
ラジオの時の、優しい穏やかな忠さんの顔があって、
つくづく凄い人だなぁと思いました。。。
本当に凄まじいライブでした。
普段一緒に仕事をしている若いバンドマンの子たちに、
あのステージを見せてあげたい、と、心の底から思いました。
ライブってこうやるんだよ!これがライブだよ!と。

私自身も、昨日のステージを通してたくさん勉強させて頂きました。
忠さんがラジオでおっしゃっていた「表現とは自分の内を表に現すということ。」まさにこれを見せて頂いた次第です。

わたしもラジオで、表現することを仕事にしているので、
忠さんに見せて頂いた、最上級の「表現の形」を、
手探りながら、模索していこうと思いました。
[/expand]

:

【小坂忠 Debut 50th Anniversary Premium Live featuring 鈴木茂, 小原礼, Dr.kyOn, 屋敷豪太&小林香織】
<小坂忠がビルボードライブに帰ってくる!鈴木茂、小原礼、 Dr.kyOn、屋敷豪太&小林香織という豪華メンバーとともにデビュー50周年を祝福!>

  5/10(火) ビルボードライブ大阪
  5/18(水) ビルボードライブ東京
    ※ 詳細はイベントページへ

●Billboard-JAPAN 特集記事:
    “日本のブラック・ミュージック~シティ・ポップス”の系譜
       小坂忠、鈴木茂、さかいゆうとの問答で振り返る
≫記事冒頭文
[expand id=20160421_top hide=1]

billboard-j160421_top.jpg

 この5月、日本音楽史のレジェンド、小坂忠のデビュー50周年ライブがビルボードライブにて開催される。50年前と言えば1966年。その後の小坂のキャリアを紐解くと、フローラル、エイプリル・フール、マッシュルーム・レーベル、ティン・パン・アレーおよび『HORO』、そしてミクタムレコードと、日本のポップ音楽史を彩ってきた数々の伝説的な固有名詞に突き当たる。

 50周年という節目を祝うべく、スペシャルなメンバーも集結。鈴木茂、小原礼、Dr.kyOn、屋敷豪太、小林香織という鉄壁の演奏陣。さらにスペシャル・ゲストとしてさかいゆうの参加も決定。“日本のソウル・ミュージック”の系譜が一本の線として繋がるような、特別な公演となる。また、鈴木は7月に“ハックルバック”および吉田美奈子との限定復活公演も決定している。

 今回はそんな公演を前に、小坂、鈴木、さかいの3者にインタビューを実施。今回のステージで、さかいがゲストとして参加予定の数曲(小坂忠「I love people」、さかいゆう「Life is…」、インプレッションズ「People Get Ready」)の選曲の理由も交え、メールにて話を聞いた。世代や視点の異なる3者のインタビューを並列に届けることで、50年という日本のポップスの時間を多角的に振り返ってみたい。

 最終ページで公演のリハーサル映像も公開!
[/expand]
≫メールインタビュー(1) さかいゆう
[expand id=20160421_sakaiyu hide=1]

billboard-j160421_sakaiyu.jpg

――“日本のソウル/ブラック・ミュージック”という言葉を聞いて、どんなものを思い浮かべますか?

さかい:ワビサビの効いたペンタトニック。

――振り返って、ご自身にとってソウルやブラック・ミュージックとの出会いはどのようなものでしたか?

さかい:自分がまだミュージシャンを志す前の10代の頃に、当時好きだったMISIAが『ブラックミュージックレビュー(bmr)』でDonny Hathawayの盤をフェイバリットにあげていて、出会ったのがキッカケだったと思います。
 その前にBoyz Ⅱ Menとかマライアはなんとなく好きで聞いていたんですが、本当の意味での好奇心をそそられたのは、リアルタイムR&Bよりは60年代~70年代のソウルミュージックでした。
 なにか聞き逃してはいけないような、そんな、歌というよりも時空を超えた大切な手紙のような印象でした。

――最も影響を受けたブラック・ミュージックのレコードやアーティスト、音楽を5つ教えて下さい。

さかい:Donny Hathaway『Live』、D’Angelo『Voodoo』、Miles Davis『Kind of blue』、Marvin Gaye『I want you』、Stevie Wonder『Key of life』。

――逆にブラック・ミュージック“以外”で最も影響を受けたレコードやアーティストを5つ教えて下さい。

さかい:小谷美紗子『Profile too early to tell』、槇原敬之『君は僕の宝物』、美空ひばり大全集、カーペンターズ『Close to you』、リヒテル 『バッハ平均律クラヴィーア曲集』。

――今回の小坂さん50周年記念ライブに向けて、意気込みをお願いします。

さかい:「ほうろう」と「People」は何百回も聞かせていただきました。佐藤博さんの大ファンなので、嬉しさ倍増でした。あと、何年か前に『まだ夢の続き』も読ませていただいてます。
 余談ですが、小坂忠さんと共演するということは、午前2時のバーカウンターでバーボンを3杯くらい飲んで「おまえな、音楽ってのはなぁ」って説教してくる先輩の態度が急に変わることです(笑)。

――さかいさんは現地に留学して学ぶなど、洋楽から大きな影響を受けているアーティストかと思います。今でも現行の洋楽シーンなどは気にしますか?

さかい:常に“なんとなく”聞いてます。僕はラジオのパーソナリティとかやってるわけではないので、そんなにアンテナ張り巡らしているほうではありません。
 月に一回行くか行かないかのCD屋さんで、2~3時間かけて試聴機なんかで気に入ったアルバムを見つけて、ジャンル関係なく10枚くらい購入するくらいです。

――逆に、J-POPという意味ではどうでしょう? 自分の音楽をJ-POPとして作るというようなことは意識しますか?

さかい:していません。

――シンガーとして、小坂忠さんにはどんな印象を持っていますか?

さかい:余裕、風格、太い、誠実、グルーブマスター、祈り。

――小坂さんはゴスペルのシンガーとしても知られていますが、一方でさかいさんもゴスペルからの影響を公言されています。留学時、実際にゴスペルのステージに参加したりもしたのでしょうか?

さかい:ニューヨークのブルックリンやL.A.の教会で何回か歌わせてもらいました。
 曲は、Kirk Franklin、Commisioned、Mahelia Jackson、定番の「Oh,happy day」や、あと、ゴスペルではありませんが「You’ve got a friend」とかも歌った記憶があります。
 よくルームメイトの教会に行ってキーボードの人が弾く指をずっとみて勉強してました。リハのときなんかに録音させてもらったりしてそれを家で何度も聞いてコピーしたりもしました。
 ゴスペルは、特にサウンド面で、トラディッショナル、モダン問わず常に影響を受けています。

――今回のライブでは、さかいさんの 「Life Is…」とインプレッションズの「people get ready」をセッション曲に選んでいらっしゃいます。選曲の理由を教えて貰えますか?

さかい:伝説のシンガー小坂忠に歌ってもらえるなら、どの曲でも僕は嬉しいんですが、中でも、人生について歌った「Life is…」、つまり「人生とは…」をご一緒したく思いました。

 「People Get Ready」は音楽の教科書に載せましょう!
[/expand]
≫メールインタビュー(2) 鈴木茂
[expand id=20160421_suzukishigeru hide=1]

billboard-j160421_suzukishigeru.jpg

――“日本のソウル/ブラック・ミュージック”という言葉を聞いて、どんなものを思い浮かべますか?

鈴木:日本のミュージシャンとしては故 佐藤博さんのあのピアノのプレイを思い浮かべます。

――振り返って、ご自身にとってソウルやブラック・ミュージックとの出会いはどのようなものでしたか?

鈴木:レーベルとしては、アトランティック・レコードのアレサ・フランクリン、モータウンの・マーヴィン・ゲイ、後はビル・ウィザース、STAXレコードのサウンドも大好きです。

――最も影響を受けたブラック・ミュージックのレコードやアーティスト、音楽を教えて下さい。

鈴木:アレサ・フランクリン、ロック・ステディー、あとは先に上げたミュージシャンたち。

――逆にブラック・ミュージック“以外”で最も影響を受けたレコードやアーティストを5つ教えて下さい。

鈴木:ジミ・ヘンドリクス、リトル・フィート、ザ・ビートルズ、トラフィック、プロコル・ハルム。

――小坂忠さんとは名盤『HORO』での共演はもちろんのこと、40年以上の付き合いになると思いますが、どんな印象をお持ちですか? また、小坂さんの50周年記念ライブにサポート・ミュージシャンとして参加されますが、そこではどんなことを意識してプレイされますか?

鈴木:昔から変わらない気さくで楽しい人柄と、彼にしか出せないヴォイス&ヴォーカルが印象的です。ヴォーカルに沿ったソウルフルな演奏を心掛けたいと思います。

――鈴木さんは、7月にはビルボードライブ東京、8月には大阪で開催される【鈴木茂とハックルバック with 吉田美奈子】公演にも出演されます。このハックルバックは、アメリカ西海岸で現地の豪華ミュージシャンを起用して録音したアルバム『バンドワゴン』を再現するために帰国後に結成したバンドとのことですが、当時、日本でメンバーを探すにあたって意識したことはありますか?

鈴木:ロック色が強く、音に厚みのある(外人っぽい)ミュージシャンを当時探していた時に見つかったのがあのメンバーでした。

――今回の【ハックルバック】公演は、オリジナル・メンバーの田中章弘さんに加えて、中西康晴さん、上原“ユカリ”裕さん、さらに吉田美奈子さんという旧知のミュージシャンとの共演となります。このメンバーで作り出す音のイメージは既にありますか?

鈴木:あの当時のサウンドを意識して、また当時より使用している楽器を使ってバンド・サウンドを作れるよう頑張ります。

――【ハックルバック】の公演に関しても意気込みを教えて下さい。

鈴木:なんと言っても“美奈子”との久々の共演を楽しみにしています。あの美奈子のヴォイスが加わったサウンドは、間違いなく凄みのある、素晴らしい物になるでしょう。もちろん新しいメンバーと一緒に音を出せることももう一つの楽しみです。
[/expand]
≫メールインタビュー(3) 小坂忠
[expand id=20160421_kosakachu hide=1]

billboard-j160421_kosakachu.jpg

――“日本のソウル/ブラック・ミュージック”という言葉を聞いて、どんなものを思い浮かべますか?

小坂:照り焼きバーガー。

――振り返って、ご自身にとってソウルやブラック・ミュージックとの出会いはどのようなものでしたか?

小坂:小学生の時にラジオから流れてきたレイ・チャールズの「What I Say」を聞いて、その歌に訳もわからず感動した。あの絞り出すような歌声が心に残った。ナット・キング・コールの優しい歌声にも惹かれた。“声”は素晴らしい楽器だと思った。

――最も影響を受けたブラック・ミュージックのレコードやアーティスト、音楽を教えて下さい。

小坂:レイ・チャールズ『Modern Sounds In Country and Western Music』、ナット・キング・コール『The Gratest hit』、ビル・ウィザース『Still Bill』、アル・グリーン『Let’s say together』、サム・クック『Mr Soul』。

――逆にブラック・ミュージック“以外”で最も影響を受けたレコードやアーティストを5つ教えて下さい。

小坂:ジェイムス・テイラー『One Man Dog』、サイモン&ガーファンクル「I am a Rock」、ボブ・ディラン『セルフ・ポートレイト』、ザ・バンド『Music From Big Pink』、ハンク・ウィリアムス『Honky Tonkin’』。

――今回の50周年記念ライブに向けて、意気込みを教えて下さい。

小坂:50年歌ってこられた事は、感謝しかない。たくさんの人に支えられて、ここまで来られたのだから。精一杯、歌いたい。

――デビュー50周年、ザ・フローラルやエイプリル・フールといったロック・バンドからキャリアがスタートしたことについて、今振り返ってどう思いますか?

小坂:その時々、自分の琴線に触れた、いろんな音楽をやってきた。いろんな歌を歌って来た。そのすべてが、イマの自分を創る栄養になっている。そのすべてが、イマに繋がる。

――小坂忠さんの『HORO』は“日本のR&Bの先駆け”とも言われます。小坂さんにとってはどんなアルバムですか?

小坂:あのアルバムがなかったら、イマの自分はなかっただろう。自分の歌を探して、ようやくたどり着いたのが『HORO』だった。

――小坂さんはその後ゴスペル・ミュージックへと向かわれましたが、ご自身の歌に関して、その前後で最も変わった部分はどこだと思いますか?

小坂:ゴスペルは、“歌の力”というものを教えてくれた。歌を通して、何を伝えたいのかが、はっきりした。大きな分岐点だった。

――鈴木茂さんをはじめ、今回のバンドメンバーについて、どのような印象をお持ちですか?

小坂:このメンバーは、もうバンドと言ってもいい。それくらいに深い付き合いをしてきたので、安心して歌えるファミリーみたいなもの。みんな音を聞いただけで顔が見えてくるようなONE & ONLYの素晴らしいミュージシャンです。

――今回のライブでは、小坂さんの「I love people」をセッション曲に選んでいらっしゃいます。選曲の理由を教えて貰えますか?

小坂:これは『PEOPLE』というアルバムの為に作った曲。僕は、何が好きって……やっぱり『人』なんだ。

――近年も新作アルバムをリリースするなど、精力的に活動されている小坂さんですが、今後の活動の中でやりたいことがあったらぜひ教えて下さい。

小坂:いつまで歌えるかわからないけど、歌は歳を重ねてゆけば味も変わる。それを楽しみたい。そして、新しいことにチャレンジしていきたいと思っている。

小坂忠 Debut 50th Anniversary Premium Live -リハーサル- 映像


[/expand]

●Billboard-JAPAN ビルボードライブ大阪レポート:
    小坂忠 Debut 50th Anniversary Premium Live大阪のレポート
≫「日本のリズム&ブルース、ポップス、ゴスペルの礎を築いてきたレジェンド 小坂忠のキャリア50周年記念ライブ。豪華メンバーと共に」
[expand id=20160512_osaka_report hide=1]

billboard-j160512_1.jpg

 GS(グループ・サウンズ)の黎明期にしてビートルズが初来日を果たした1966年から音楽活動をスタートさせ、75年に発表したジャパニーズR&Bの原点的名作『ほうろう』でその評価を不動のものとしてきた小坂忠。日本のリズム&ブルース、ポップス、ゴスペルの礎を築いてきたレジェンドのキャリア50周年を記念して行われたライブは、ギターに鈴木茂、ベースに小原礼、キーボードにDr.kyOn、ドラムに屋敷豪太、サックスに小林香織という鉄壁のメンバーがバックを務め、ゲストとしてさかいゆう、後半には重厚なゴスペル・クワイアも加わっての豪華絢爛なもの。初日となった10日(火)のビルボードライブ大阪公演は、半世紀に渡って培われてきた豊潤にして洒脱なミドル・グルーヴのマジックの連続で、世代やジャンルを超えて胸を打つエヴァ―グリーンな音楽の力に包まれた。

billboard-j160512_2.jpg

 そっと始まりを告げるようにフロアの照明が落ちると、ロック、ソウル、ニューオリンズ・サウンド、ジャズに精通した錚々たる面々がステージ上に会し、イントロ的に心地よい音が鳴らされる中を登場した小坂がギターを手に取ると、ライブは『ほうろう』収録の名曲「ボン・ボヤージ波止場」からゆったりとスタート。録音当時よりもソウルフルな熱量を増した歌声、小林香織のアーバンなサックスなども交えて名曲に新たな魅力を吹き込むと、メンバー紹介を経て、屋敷豪太のシャープなドラミング、鈴木茂のロッキンなギターが映えるナンバーを立て続けに。70年代のアーシーな空気感とレイドバックし過ぎない切れ味を絶妙に兼ね備えたアンサンブルは、やはりこのスペシャルなメンバー構成でしか醸し出すことのできない必然的で貴重なものだろう。

billboard-j160512_3.jpg

 続いては、ソウルフルな歌声と鍵盤プレイで小坂が切り開いてきた和製R&Bの系譜を今に継承するさかいゆうが呼び込まれ「なんか一万人フェスよりも緊張するんですけど」とのMCも挟みながら、世代を超えたツイン・リードでファンキーな名曲「風来坊」を。そして逆に、さかいの代表曲もカバーで取り上げられて音楽的な親子のようなコラボを実現させると、中盤は再びリリースから40年以上を経た今も古びれることのない、同時期の洋楽ロックやソウルを巧みに消化しつつも、その模倣だけに終わらない独自性とメッセージを含んだ名曲を、改めてその楽曲が生まれる背景となったエピソードを再認識させるMCも挟みながら立て続けに披露していった。

billboard-j160512_4.jpg

 そして後半は、コーラス隊としてSoul Bird Choirの精鋭6名がバックに加わり、小坂がレイ・チャールズと並んで大きな影響を受けたソウル界の偉人のカバー、25年ぶりのポップス・シーンへの復帰作となった2001年発表の『People』からのナンバーもニュー・ソウル色を強めたグルーヴィーなアレンジで披露。本編ラストには再びさかいゆうも合流し、大所帯でのライブならではの高揚感と重厚なコーラスを伴った代表曲「ほうろう」の再演から、ゴスペル色を強めた感動的なフィナーレへ。ジャパニーズ・ポップスの黎明期を担った伝説的な存在にして、後年にはゴスペルの指導者としても活躍してきた稀有な才人の50年目の到達点は、どこかザ・バンドの『ラスト・ワルツ』を彷彿させるような多彩な音楽エッセンスとグルーヴ、温故知新なポピュラー音楽の粋に満ちていた。

billboard-j160512_5.jpg

Text:Hidesumi Yoshimoto
Photo:Kenju Uyama

:

[/expand]

:

20160708_1.jpg

:

【小坂忠 Happy Birthday Session~Chu's 68th Birthday party】

  7月8日(金)
  代官山 晴れたら空に豆まいて(代官山駅徒歩1分)
    ※ 詳細はイベントページへ

:

:

20160905_1.jpg

【小坂忠 50周年記念公演】

  9月5日(月)
  渋谷区文化総合センター大和田さくらホール
    ※ 詳細はイベントページへ