2007年6月 7日(木)
『2007/06/04 矢野誠ピアノソロ at Z・imagine』
新緑が奇麗な季節を越え、夏の到来を予感させるようなぽかぽかした陽気の1日。
青山、外苑前にあるオルタナティブ・ライブ・バー『Z・imagine』。
この日は鬼才アレンジャー、プロデューサー矢野誠さんのピアノソロライブに忠さんがゲスト出演です。
矢野さんは忠さんの名盤『ほうろう』でストリングス、ホーンのアレンジを担当していますが実に約30年ぶりのコラボレーションが実現という事で矢野ファン、忠ファンどちらにとっても期待に胸が膨らんでいたことでしょう。
外苑前駅を出た交差点の角にそのライブ・バー Z・imagine があり入り口には大きな液晶モニターで、通りがかりの人たちにもライブの様子が見れるようになっています。
細い階段を降りて行くと満員で約40名といった細長い空間にカウンター、そしてその奥にグランドピアノが一台。
暗くなりはじめた夜19時に開場。歩き回れないほどたくさんの観客がつめかけました。
19時40分頃。いよいよ本番スタートです。
これから始まる矢野さんのピアノソロにお客さんからも緊張感が伝わってきます。
今にも固唾を飲む音が聞こえてきそう・・・
矢野さんがピアノを奏でた瞬間。その『空間』は『矢野ワールド』です!
様々なジャンルを超えた矢野さんの音楽の世界にお客さんたちも圧倒されている様子。
しかし、同時に小坂忠ワールドと矢野誠ワールドが融合した時、どんな音楽が生まれるのか?
誰しもがそんな緊張と期待を感じていた事でしょう。
いよいよその瞬間がやってきました!!
みなさんのあたたかい拍手に迎えられ、忠さんの登場です!
1曲目はいきなり名曲『ほうろう』!
二人にとって唯一の接点となった曲が30年の時を経て斬新なアレンジで蘇りました!
忠さんの愛器‘ギブソン’のパーカッシブなギターサウンドと矢野さんの両手が奏でる多彩なピアノ、そして忠さんの歌声がこれまでに体験した事の無いような新しい音楽の世界を作り出しました!
性格もジャンルも全く異なる二人の世界が音楽を通して一体化した瞬間は圧巻です!!
2人の世界は理解を超えて戸惑いすら感じられるほどです(笑)
今迄に味わった事の無いマニアックな深いサウンドの中、続く2曲目は・・・
これまた名曲『機関車』です!
お互いの世界は一歩も引かず、それでいて新しい世界が生まれる・・・
まるで、ある種の化学反応を見ているような感覚です。
そんな化学反応に刺激されるような余韻を感じたまま、ひとまず1部が終了。
約15分のブレイクタイムを挟み、お待ちかねの2部のスタートです。
独特な矢野さんの世界を堪能したところで、再び忠さんの登場です。
1曲目『アメイジンググレイス』から始まり、続く2曲目は『I believe in you』です。
これまた凄い!忠さんの音楽に矢野さんの複雑なリズム、コードそして躍動するメロディが今までの『I believe in you』とは全く違うサウンドで店内を包み込みました!
この驚きは・・・道行く人にも伝わっていました!!
入り口のモニターでライブの映像、音ともに流れていて、この特別な世界の様子に釘付けです!
さて、勢いに乗って続く3曲目は
「皆さんでこの時間を共有しましょう!」と
お馴染み『sailing』をお客さんたちも一緒になって大合唱!
緊張からまた一変し、あたたかく優しい空気に包まれます。
こうして、心地よい空間と暖かいお客さんの拍手の中、2部が終了しました。
が、もちろん拍手でアンコールへ!
音楽を通じてひとつとなった2人が仲良くステージに登場するとお客さんも大喜び(笑)
最後は『what a wonderful world』です。
忠さんの深く暖かい歌声と矢野さんの優しく繊細なピアノで気がつけばいつのまにか小坂忠&矢野誠ワールドに深く引き込まれて酔いしれていました。
こうして、二人の共演が終わり、最後に矢野さんのピアノソロと、「音楽仲間と音楽に本当にありがとう!」という言葉で幕を閉じました。
なかなか、見る事ができない共演でしたが、一度体験すると何だか癖になってしまいそうです(笑)
この日でしか味わえない特別なプレゼントをもらったような時間でした。
セットリスト
~1部~
1~5.矢野誠ピアノソロ
6.HORO
7.機関車
~2部~
1~3.矢野誠ピアノソロ
4.AMAZING GRACE
5.I believe in you
6.Sailing
7.矢野誠ピアノソロ
EC.What a wonderful world
EC2.矢野誠ピアノソロ
(reported by Iさん)