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2011年12月20日(火)

『2011/12/16 小坂忠with西海孝 アコースティック クリスマスナイト』

通常、私が忠さんのサイトにライブレポを寄稿する場合、それはあくまで「オフィシャルレポ」として、原則「事実の記録」を書くにとどめ、そこには私の個人的な感想は、控え目にしか入れないようにしています。それは、日記にでも書けばいいことであり、ここは私の日記帳ではないので。

しかし、今回のレポに関しては、無理! そういういつも通りのスタイルでできるか考えてみたけど、今回ばっかりは無理です!

なぜならば…、今回のライブでは、「あのエピソード」が語られたからです。そう、今日は2011年12月16日。ちょうどあの日から10年後のバースデイ。今回はこの話に言及する都合上、いつものオフィシャルライブレポートとは異なった構成になります。途中、きわめて私おみずの個人的な話が入りますが、あらかじめご了承下さい。

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今回のライブはヤマハ銀座スタジオにて、西海孝さんとのアコースティッククリスマスナイト。これは「きみすば」とか「Christmas Carol」とかからのナンバーが期待できそう。さらにはベースに瀬川信二さん、コーラスにSmooth Ace。このSmooth Aceとの共演は、実に10年前の新宿厚生年金会館ライブ以来。

まずは”What a wonderful world”から始まって、2曲目に”夢を聞かせて”。やはりこの曲にはSmooth Aceのコーラスがうれしい。

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歌い終わって、その”夢を聞かせて”の入っているアルバム「People」の話、さらにその26年前の「ほうろう」や、さらにその前のエイプリルフールのエピソードなどを話すも、今回はライブハウスでもコンサートホールでもなく、スタジオということであったためか、ちょっと雰囲気がいつもと違って客席がとても静か。忠さんは「みんな起きてるかい?なんか反応してくれよ~(笑)」とばやきつつのMC。

「僕は最近、完熟トリオっていう新しいユニットで活動してるんですけど、なんかそれに比べたら今日は…”品がいい”…っていうか…。(会場笑) そのときのお客さんに比べるとなんだか大人しいですよねぇ。みなさん楽しんでますか?」(会場拍手) みんな楽しんでますよ!!

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ちょっと懐かしいナンバーを、ということで、”機関車”、”ほうろう”。

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そして、”He comes with the glory”を歌い終え、その瞬間がやってきました。

「実は、この12月16日っていうのは、ほんとに不思議な縁でね。
 ちょうどその『People』ってアルバムを出した後に、新宿の厚生年金会館で、
 アルバムの発売記念コンサートをやったんですよ。
 それが、16日だったんですね、12月の。

 でね、そのときに、誕生日の人がいたんですよ。」

今を去ること10年前、2001年。忠さんとティンパンの再会のアルバム「People」がリリースされ、12月16日、そのレコーディングメンバーによるたった一夜限りのライブが、新宿厚生年金会館で行われました。そして、その時、”Birthday”を歌う忠さんから「今夜はこの曲を、あなたにプレゼントします!」と指さされ、誕生日を祝われたラッキー人間が、私、おみずであったのです。

「今日もいるでしょ、どこかに。」

と、客席の私を探す忠さん。私が「はい!」と答えて大きく手を振ると、

「ね!おめでとう!」 会場から拍手が起こる。

「それでこの曲は、もう、その人のための曲みたいな感じになっちゃったんだけど。
 今日も歌いたいと思います。

 ”Birthday”」

ああ、今、あれから10年…! ♪君に出会っていなければ すべてが変わってた…!

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「みんなも一緒に歌って!」と忠さん。Happy birthday♪ Happy birthday♪ ありがとうございます!

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そして、”Birthday”に続いて、第1部の最後は”しらけちまうぜ”。これに完全にとどめを刺されて、10年前の何もかもが鮮明に蘇る。 視界が滲んでもう写真を撮ることができない。あの日も、忠さんが客席に「今日誕生日の人!」と呼びかけて、私が「はいっ!」と叫びながら手をブンブン振ると、忠さんがそれを見つけてくれて…。アンコールの最後には”しらけちまうぜ”で客席が総立ちになって…。

あれから10年後に、あの時以上に祝福される瞬間が来るなんて…!

というわけで、後半、第2部は写真を撮っておりません。すみません、もう無理でした。感極まって、気持ちが完全に溢れてしまい、もはやサポーター・レポーターの立場を維持できず。あの日と同じ「ただのファン」に戻ってしまいました。だから、後半は、ただのファンとして。カメラは片付けて、静かに席に座って。

第2部は、アコースティッククリスマスナイトらしく、アルバム「Christmas Carol」から、”木枯らしの風”、”山の上から”、”ふけゆく野原の”や、忠さんの作ったクリスマスソングからは、”キャンドル灯して”、”クリスマスベル”など。西海さんのギターもコーラスも本当に気持ちいい。信二くんもベースを楽しく弾いてるのがよくわかります。前半に撮った写真ですが、こんな感じで。

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ちなみに西海さんが無表情なのは仕様です。

MCでは忠さんの銀座の思い出ということで、フローラルの初仕事の話。すごい衣装を着せられて、飾り立てたトラックの荷台に乗せられて、銀座のガス灯通りを演奏しながら爆走したという、およそ普通ではあり得ない素敵すぎるザギンの思い出です(笑)。まったくフローラルの話はどれもこれもいちいちあり得ない感じが面白いっすね、島倉千代子の前座の話といい(笑)。

そして、震災後から忠さんがずっと続けている被災地でのコンサート活動の話をし、被災地の多くの人から「あの歌よかった、励まされた」と言われる曲ということで、”勝利者”。さらに、一人一人の心に明かりを灯すべく”Christmas in peace”。最後のアンコールで全員で”Sailing”。忠さんのメッセージにはブレがない。今、これを必要としている人は、被災地のみならず日本中に大勢いるはず。多くの人に、忠さんの歌が届きますように。

「あいさつはメリークリスマス! 良いクリスマスを!」という忠さんの言葉で幕を閉じたアコースティッククリスマスナイト。とても素敵なライブでした。私は、さらに良いクリスマスを迎えるために23日のChristmas in Peace Concertにも行きますが、みなさんも行かれるとよいのではないかと思います。

そして最後に、私事で恐縮ですが、今年も”Birthday”を本当にありがとうございました!

▼ セットリスト
第1部
1. What a wonderful world
2. 夢を聞かせて
3. I believe in you
4. 君はすばらしい
5. 機関車
6. ほうろう
7. He comes with the glory
8. Birthday
9. しらけちまうぜ

第2部
10. 木枯らしの風
11. Tell it on the mountain (山の上から)
12. キャンドル灯して
13. クリスマスベル
14. ふけゆく野原の
15. きよしこの夜
16. 勝利者
17. Christmas in peace

En. Sailing

(reported by OMIZU-san)

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